【利益を守る広告費の考え方】住宅会社の広告戦略とは?
2025年4月17日

目次
大手住宅会社は広告にいくら使ってる?リフォーム業界との違いとは
住宅業界の広告宣伝費って、どのくらい使われているかご存じですか?
「大手は何百億も広告に使っているはず」と思われがちですが、実は売上に対する広告費の割合(広告費率)は意外に低いというデータがあります。
2023年のデータによると、広告宣伝費のトップは大和ハウス工業で271億円ですが、広告費率はわずか0.55%。
一方で、ナックは**広告費31億円、広告費率5.56%**と、売上規模に対して広告比率が高めです。
広告費トップ企業のランキング(2023年)
順位 | 会社名 | 広告宣伝費 | 広告費率 |
---|---|---|---|
1位 | 大和ハウス工業 | 271億円 | 0.55% |
2位 | 積水ハウス | 233億円 | 0.80% |
3位 | 飯田グループ | 158億円 | 1.10% |
4位 | タマホーム | 115億円 | 4.50% |
5位 | オープンハウス | 47億円 | 0.41% |
7位 | ナック | 31億円 | 5.56% |
16位 | 安江工務店 | 3.3億円 | 4.81% |
※出典:2023年 住宅業界広告費調査より(編集部集計)
大手は広告費が少なくても成り立つ理由
- 展示場や営業網が全国にある
- 紹介制度やグループ会社の連携で自然な集客が可能
- ブランド力により“探される側”の存在になっている
つまり、広告を打たなくても集客できる仕組みが構築されているのです。
リフォーム業界は広告費のバランスが命
一方、リフォーム会社は事情が異なります。
- ブランド力や展示場がないため、広告に頼らざるを得ない
- 1件あたりの成約単価(数百万円)が新築に比べて低いため、広告費が重くのしかかる
たとえば、200万円の工事を受注するのに広告費が50万円かかった場合、利益がほぼゼロになるケースも。
このように、広告費率が高騰すると経営が不安定になるというリスクがあります。
リフォーム会社の広告費を抑える5つの集客施策
では、広告に依存せずに集客するにはどうすれば良いのでしょうか?
鍵は「仕組みづくりと情報発信の工夫」です。
✅ Googleマイビジネスの活用
→ 地域名×サービス名でのローカル検索対策を徹底
✅ SEO対策による自然検索の強化
→ 「外壁塗装 ◎◎市」「雨漏り 修理 方法」など検索上位を狙う
✅ YouTube・SNSの活用
→ 施工事例・動画で信頼感を可視化(広告なしでも拡散される)
✅ LINE公式アカウント導入
→ 定期点検・キャンペーン案内でリピート・紹介を生み出す
✅ 展示会や地域イベントでの接点づくり
→ オフラインでも“信頼の入り口”を用意する
まとめ:広告費に依存しない集客体制が生き残りの鍵
リフォーム業界においては、
- 広告費率を意識し、利益を圧迫しない運用を心がける
- リピート・紹介につながる“仕組み”を育てる
- SEO・SNS・Googleマップをフル活用し、広告ゼロでも集客できる状態を目指す
ことが、これからの時代の堅実な成長戦略です。